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NEWSLETTER渾身の新企画
2013.02.08
墨汁よし、和紙よし、ローラーはけよし、アルミ板よし、軍手よし…。
シトロエンC6のラゲッジルームに収まる荷物を心の中で指差し確認した僕は、CG CLUBの会報誌「NEWSLETTER」のスタッフを乗せて走り始めた。目的地は1週間ちょっと前、同じCG CLUBLOG内“NEWSLETTER編集部より”に紹介されている横浜某所、CGの友人であるIさんのガレージだ。
男の秘密基地というかスケールの大きなオモチャ箱というか、そのガレージが大いに魅力的であることは、同ブログをみてもらえば誰もがひと目でわかる。しかしこの日Iさんのガレージを訪れた本当の目的は、彼のコレクションを堪能することではなかった。墨汁と半紙とローラーはけとアルミ板を使って、“あること”を行うため訪問したのである。
その“あること”というのはタイア魚拓!をとること。NEWLETTERの新しいコンテンツとして秘かに暖め続けてきたものだった。Iさんのガレージにはクルマ好きの胸をときめかせる様々なタイアがある。しかもガレージの前は作業を行うのに充分なスペースが存在するし、さらにクルマで2〜3分走れば古いアバルトやアルファの守り神ともういうべき「ガレージMM」に到着するから、倉庫にはお宝がいっぱい眠っているに違いない。つまりタイア魚拓をとるにはうってつけの一帯なのだ。
バカバカしいと笑わば笑え。我々クルマ好きにとって部品は単なる部品ではない。スロットルペダルひとつにだって、スロットルリンケージの取り回しにさえ美学を感じ、心ときめいてしまうのがクルマ好きの性っていうものなのである。
タイアだってそうだ。昔ヘッドライトを国産品からシビエやマルシャルに替えると目元パッチリ印象が変化したように、タイアの偏平率やトレッドパターン次第でルックスがグッと引き締まる。とりわけタイアは乗った瞬間から性能とフィールが体感できるものだけに、憧れの対象として存在感がことのほかおおきい。さらにいえばNEWSLETTERにビジュアル勝負のコンテンツをどうしても加えたい、という強い思いが僕にはあった。
そこでトレッドデザインそのものが激しく心に響き、甘く切ない憧れを喚起するタイア魚拓を実施することにしたのだ。それもコンピューターで人工的におこしたのものでは面白くない。実際に足を運び、手を動かして製作する本物の“魚拓”をNEWSLETTER読者の皆さんに見てもらいたかった。実際一見の価値があるものに仕上がったという自負がある。
ここに紹介するのはその作業風景の様子。すでに6回分、つまり向こう1年分の魚拓をとることができた。
この究極の思いつき、渾身の企画の成果を見てみたいという方、ぜひCG CLUBへの入会をお待ちしてまーす。